こんにちは!
上井草すまいる鍼灸整骨院の赤羽です。
上井草すまいる鍼灸整骨院は2012年に小さな町でオープンした小さな治療院です。
完全予約制、完全個室でじっくり時間をかけて施術をしています。
こちらのブログでは、皆様の健康の役に立つ雑学や知識を紹介しています。
人を指導する時や子育て時に、
- 褒めて育てた方が良いか?
- 厳しく叱咤して育てた方が良いか?
という議論は昔からあります。

あなたはどちらが良いと思いますか?
今では、褒めて育てる方が主流な感じですが、厳しく指導するべきと主張する人や団体もまだ多いです。
実際はどうなんでしょうか?
今回は効果的に人を育てる方法についてのお話です。

鍼灸整骨院とは関係ない内容になりそうな気がしますが・・・
今回のブログはこんな人にオススメ!
- 仕事で人を育てている人
- 子育て中の人
- 心理学に興味のある人
- 教育に興味のある人
それでは早速いきましょう!
平均への回帰(ファスト&スローより)
ノーベル経済学賞を取ったダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」に、叱るか褒めるか論争を解決に導くかもしれない事例が書いてありました。
イスラエル空軍の曲芸飛行のベテラン教官は、

パイロットの指導は褒めるより、厳しく叱った方が絶対に良い!
という主張していました。
理由を聞くと

今まで指導したあらゆるパイロットは、曲芸飛行でいい結果を出したときに褒めると、みんな次の飛行では前回よりも悪い結果になった。
反対に悪い結果を出したときに厳しく叱ると、みんな次の飛行では前回よりも良い結果になった。
ということでした。
教官の主張を確認するために過去の膨大な訓練の記録で調べてみると、ベテラン指導官の主張の通りでした。
指導官の思い込みだったり、勘違いという事ではありませんでした。

この事例を見て、あなたはどう思いますか?
簡単なからくり
この事例には、調べてみると簡単なからくりがありました。
整理して考えましょう。
褒められる時は、いつもよりもいい結果だった時です。
つまり、平均以上という事です。
同様に叱られる時は、いつもより悪い結果の時になります。
つまり、平均以下という事です。
これは、子供のテストの点数や部下の成績で考えても同じです。
平均とは何か?
平均は過去のデータの中間値です。
過去のいい点数も悪い点数も全てを合計して、回数で割ると平均が出ます。

すいません。当たり前のこと書いてます・・・
例えば、A君が今まで受けたテストの平均点が75点とします。
これは、毎回75点という事ではありません。
テストが過去5回だとして
- 100点
- 50点
- 80点
- 70点
- 75点
という点数です。これで平均75点になります。
このようにバラツキがありながらも、平均点近くに点数が集まることを
平均への回帰
と統計学や行動経済学で言います。
いい点だと褒め、悪い点だと叱るとすると、先程のA君が次のテストで
- 90点だったら褒められます
- 60点だったら叱られます
しかし統計学的に考えると、褒められようが、叱られようが次回は勝手に平均に近づきます。
つまり、
60点の時に叱っても、何もしなくても次回は75点近くの点になります。
90点の時に褒めても、何もしなくてもやっぱり次回は75点に近づきます。

褒めても叱っても関係ないんですね。
まとめ
平均点以下の時に叱って次回成績が上がり、平均点以上の時に褒めて次は成績が下がった。というのは、

ただ平均への回帰が起こっているだけだったのです。
叱るのも褒めるのも影響していないという事ですね。
これを踏まえて、先程のベテランパイロットの言葉を見直してみましょう。

今まで指導したあらゆるパイロットは、曲芸飛行でいい結果を出したときに褒めると、みんな次の飛行では前回よりも悪い結果になった。
反対に悪い結果を出したときに厳しく叱ると、みんな次の飛行では前回よりも良い結果になった。
というのは、ふり返って見ると当たり前のことしか言っていません。
平均への回帰はいたるところで起こっている
採用面接で一次面接では印象がとても良かった人が、二次面接では悪くなったという事態も面接担当者の人を見る目がなかったわけでなく、平均への回帰です。
初日の成績が良かったゴルフ選手が2日目に成績が下がったというのも、平均への回帰です。
人を育てるのに、褒めるべきか?叱るべきか?という問題の答えは

平均への回帰で考えたら
「どちらでもいい」
という答えになります。
どちらにしても平均に近づくのですから。
しかし、どちらにしても平均に近づくのであれば

モチベーションを保つためには、褒めて育てた方が良いと私は考えます。
教育について統計学的に分析した、中室牧子氏の「学力の経済学」では

教育の世界は個人の成功例に頼った意見が多く、
正確な分析は少ない。
確かに、教育については成功例ばかり見せられている気がします。

今のところ万人に当てはまる正解はなさそうですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考文献
ダニエル・カーネマン ファスト&スロー
中室牧子 学力の経済学
今回のブログでは鍼灸の話も整骨院の話も出てきませんでしたが、

これは鍼灸整骨院のブログです。
参考文献 ダニエル・カーネマン ファスト&スロー
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